離婚法務弁護士 ドットコム

赤羽総合法律事務所

依頼者が何を優先したいかを第一に、解決まで導きます 「終わった後の依頼者の笑顔がやりがい」

東京都北区で「赤羽総合法律事務所」を経営する岩崎陽(いわさきよう)弁護士に、離婚事件でよくある相談や事務所の強みについて伺いました。離婚事件で大切にしていることは「依頼者の意思を尊重すること」と話す岩崎弁護士。弁護士に依頼することで「一般の方では気づきにくい問題に気づくことができる」といいます。

赤羽総合法律事務所(東京都北区)岩崎陽弁護士_メイン画像
岩崎 陽弁護士
赤羽総合法律事務所

インタビュー

依頼者が何を優先するのかを第一に

事務所設立の経緯を教えてください。

赤羽総合法律事務所は2012年7月、「地域密着」をコンセプトに開業しました。弁護士になった当初からいずれ独立することを考えており、勤務弁護士として数年働いたあとに事務所を設立しました。

以前勤務していた事務所は依頼者の多くが企業でしたので、もっと依頼者個人に寄り添って仕事がしたいという思いもありました。

事務所設立当時、赤羽は人口と比較して弁護士事務所の数が少なかったんです。離婚事件の依頼者は、北区や足立区、埼玉県など近くにお住まいの方が多いです。

事務所を経営する上で、どのようなことを大切にしていますか。

一番は、依頼者の意思を尊重することです。離婚問題は、完全な解決策というものがない世界です。多くは親権や財産分与、慰謝料をめぐって争われますが、その中で依頼者が何を優先するのかはそれぞれです。

スピード解決を第一にするのか、時間をかけても納得のいく解決を目指すのか。弁護士目線だと、弁護士が考える妥当な解決というのも思いつくものですが、それだけが正解ではありません。依頼者が大切にしていることを伺っていきます。

性格の不一致や軽度のモラハラきっかけの相談が多数

離婚についてどのような相談内容が寄せられますか。

一番多いのは、「配偶者との関係に悩んでいて、もう離婚しようかと思っている」というものです。ただ、離婚を切り出しても、相手から「離婚したくない」と言われたり、離婚には応じるものの「財産は一切やらない」と言われたりして、どうしたらいいかと相談に来られます。相手に離婚を切り出した後に来られる方が比較的多いですね。

それぞれどのように解決を目指していくのでしょうか。

「離婚したくない」と相手が離婚を拒否している場合、まずは別居し当事者間の連絡が途絶えた上で、弁護士が介入することが多いです。

長く一緒に暮らしていると、相手がどこまで本気かわからず、離婚を切り出しても軽く受け流される傾向があります。弁護士が入ると、相手にも本気度が伝わります。相手が話を聞いてくれる態勢であれば離婚条件の話をしますし、全く話にのってくれない場合には離婚調停等を申し立てていくことになります。

裁判で離婚が認められるためには、離婚原因(法的離婚事由)が必要ですが、ばっちり離婚原因に当てはまる方というのは正直少ないです。それよりも、離婚したい理由は、性格の不一致とか軽度のモラハラといったものが大多数です。

ただ、軽度なモラハラ、性格不一致では、離婚訴訟に至った時に裁判所が離婚を認めない可能性もあります。もちろん依頼者にそのリスクについて説明しますが、一方で、相手方にも「離婚原因がないと認められ、離婚が成立しなかったとしても、あなたの元に戻って結婚生活を続けることはなく別居が続くだけなので、それであれば離婚した方が良いのではないか」といったお話をします。

こうした交渉を重ねることで、相手方も周りの方と相談されて、最終的には納得して離婚に応じてくれることが多いです。

また、「財産は一切やらない」と言われた場合でも、結婚して間もないのであれば別ですが、財産を一切もらわない離婚はおすすめしていません。中には財産分与の割合を譲ってもいいから早く離婚したいという方もいますので、依頼者の要望を伺った上で相手方と交渉します。

赤羽総合法律事務所_相談室

モラハラの相談増、調停で離婚が成立することも

最近の相談の特徴や傾向があれば教えてください。

10年前と比較すると、モラハラの被害が増えていると感じます。モラハラという言葉が広く知られるようになり、ご自身で気が付くきっかけにもなっているんだと思います。また、多少ひどい言葉を受けていても、これまでは我慢していた部分があったのかもしれません。

一昔前は、モラハラが離婚原因になるという発想が弁護士でさえあまりありませんでした。今は言葉も定義もメジャーになったので、被害を受けて弁護士に相談に行けるようになっていると思います。

モラハラが離婚原因となるかどうかは、離婚訴訟になると立証の問題などで難しい部分もありますが、離婚調停であれば、具体的にどういった言葉を言われたかを伝えることで、調停委員が相手をうまく説得してくれることもあります。

離婚案件を手掛ける上で心がけていることを教えてください。

依頼者の意思をよく確認することです。慣れてくると過去の案件と同じように考えがちですが、丁寧にお話を伺うことを怠らないようにしています。離婚事件はケースバイケースです。また、依頼者のヒアリングは事務員に任せたりせず、必ず弁護士が担当するようにしています。

これまで取り組んできた離婚案件の中で、印象に残っているものはありますか。

離婚自体には争いがなかったものの、財産分与をめぐって2〜3年揉めたケースがあります。依頼者の譲れるところ・譲れないところ、相手方の譲れるところ・譲れないところを引き出した上で、最終的に調停委員が和解案を出して離婚調停で決着がつきました。解決まで大変長くかかりましたが、依頼者が「ようやく終わった」とほっとしている様子がとても印象に残っています。

離婚事件は感情的な対立が多い分、解決した後に笑顔を見せてくださる方が多いです。それが、私自身のやりがいにつながっていますね。

損をするリスクを減らすことができる

初回の相談ではどのような対応をしているのでしょうか。

初回の相談は30分無料です。まずは、現在の状況を聞くようにしています。配偶者と何年一緒に住んでいて、いつ頃から別れたいと思っているのか。財産の状況やどういう風に進めていきたいと考えているのか。その上で、現状考えられる解決策をお伝えします。

正直、30分はとても短い時間ですので、この時間だけで全てを聞き取って完全な解決策を出すことは不可能です。もっと相談したいので相談料を支払って60分にしますという方もいますし、一度家に帰って考えてまた来ますという方もいます。

離婚について弁護士に相談するメリットを教えてください。

一般の方だと気づきにくい問題に気づくことができるということです。例えば、離婚の際、退職金は財産分与の対象になる、年金は分割できる、というのは弁護士であれば常識ですが、中には知らないという方もいるでしょう。こうした知らないまま進めると大損になるということがいくつかありますが、弁護士に相談することで、損をするリスクを減らすことができると思います。

また、離婚調停の時から弁護士がつくに越したことはありません。離婚調停でも、主張を書面にまとめてくださいと言われることがあります。そういうときに、ご自身でまとめるのは難しく時間もかかるかと思います。それから、調停委員にもよりますが、中には無茶な解決案を出してくる人もいます。金銭的に損であると分からずに、そのまま提案を受けてしまう方もいますので、そうした際には弁護士として助言させていただきます。

離婚事件は相手と話したくないというニーズがすごく大きいです。特にモラハラの案件ですと、相手から強く言われてしまうと言い返せないということがよくあります。そういう時にも弁護士を入れるメリットは大きいと思います。

赤羽総合法律事務所_岩崎陽弁護士記事内画像

初期の段階でご相談いただければできることが増えます

早めに相談するメリットと、相談が遅れることによるデメリットを教えてください。

当事者間で話し合いを進めた段階でご相談に来られても、弁護士が交渉できる余地は少なくなってしまいます。例えば、財産分与について二人で話し合い、ある程度条件が固まった段階で弁護士が介入しても、相手からは「あの時、ああ言ったじゃないか」と言われてしまい、また一から話し合うのは難しいです。

また、別居後にご相談に来られたものの、相手の財産については何も分からないという方がいます。同居中であれば郵便物などで把握することができますが、別居後に相手の財産について調べるのはとても難しいです。

相手に離婚を切り出す前にご相談に来られる方は少ないのですが、できるだけ初期の段階からご相談いただくことで、弁護士としてもアドバイスできることが増えます。

先生の事務所ならではの強みや、他の事務所との違いはどんなところでしょうか。

離婚事件を取り扱い始めて10年超が経過していますので、累積してきた事例が多いことは一つの強みです。また、私の事務所には弁護士が男女ともにいまして、相談しながら進めていますので、性別で偏った考え方はしません。中には女性弁護士をご希望の方もいらっしゃいますので、そういった要望にもお応えすることができます。

離婚について悩み、弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。

一口に離婚と言っても、悩むポイントは人それぞれだと思います。依頼するかどうかにかかわらず、弁護士に話したことで、解決の糸口が見つかったと話される方が多いです。「こんなことで相談していいのかな」と思わずに、悩んだらまずはお気軽にご相談ください。