離婚法務弁護士 ドットコム

正木法律事務所

真の依頼者の利益を考え、早期に低額での解決を目指す。離婚後の生活を共にシミュレーションします

東京都千代田区で「正木法律事務所」を経営する正木信也弁護士(第一東京弁護士会所属)に、離婚案件を手掛ける上で大切にしていることやよく寄せられる相談について伺いました。「本当の意味で依頼者の得になることを提案したい」と話す正木弁護士。弁護士に依頼するメリットは「感情のぶつかり合いにならず冷静な判断ができること」だといいます。

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正木 信也弁護士
正木法律事務所

インタビュー

依頼者の男女比は半々、養育費や面会交流の相談多く

事務所設立の経緯を教えてください。

元々は法律事務所に雇われて働く「勤務弁護士」でしたが、いずれは自分の事務所を設けたいと考えており、2016年に事務所を設立しました。独立前に勤務していた事務所が八丁堀でして、当初はそこからほど近い築地で勤務していましたが、より交通の便が良い場所をと思い、数年前に現在の神田駅近くに移転しました。

事務所を経営する上で、どのようなことを大切にしていますか。

本当の意味で依頼者の得になることを提案していきたいと考えています。例えば、裁判をやりたいとご相談に来られても、本来の目的にそぐわない場合には、裁判をせずに違う方法をご提案することもあります。

弁護士としては、裁判をすることには慣れていますし、ハードルが高いことではありません。ですが、裁判は時間もお金もかかります。裁判以外でもっと早く解決できると考えた場合には、なるべく早期に低額で解決する方法を模索するようにしています。

離婚についてどのような相談内容が寄せられますか。それに対する先生のアプローチも教えてください。

「町の弁護士」をやっていますと、離婚のご相談はとても多く寄せられます。結果的に取り扱う件数が多くなっていますので、話し合いも含めて様々なアプローチをご提案できます。

依頼者の男女比は半々です。女性側からは、養育費に関する相談があります。離婚を考えた時に、今後子どもを育てていくためのお金を得られるかどうかが気がかりなので、養育費の支払いを確実にしたいといった内容です。

こうしたご相談を受けた場合、まずご自身だけでどういった生活の原資を確保できるのかをシミュレーションします。そこに不安があれば、今離婚に踏み切ることが本当に今後の人生にとって得策なのかを冷静に考えていただきます。

やはりお金の問題は大きいですから、ここはシビアに考えて、勝算を持って動かないといけません。やみくもに離婚して困窮してしまわないように、将来的に自分が幸せになれるのかを考えて戦略的に動くべきですので、そのお手伝いをさせていただきます。

養育費は裁判所の算定表が一つ基準になりますが、例えば学費をかけたいなどどうしても一般的な生活水準よりも高めにしたい意向があれば、それを少しでも叶えられるような交渉をします。

もちろん相手あってのことなので、全ての交渉や要望がうまく通るわけではありませんが、相手方のメリットもお伝えしながらご提案します。相場より高い場合であっても、正直にご説明するなどして、相手方とも信頼関係を作ることを大切にしています

また、相手が離婚に全く応じてくれないという相談もよくあります。裁判となると費用も時間もかかってしまうので、相手を上手に説得する必要があります。

よくあるのは、男性が女性に対してDVをしていて、我慢しきれなくなった女性が離婚を決断するというパターンです。女性としては完全に心を切り替えているものの、男性は未練がある。こうしたケースでは別れて別の人生を歩んだほうがお互いにメリットがあるのではないか、ということを丁寧にお話しすることが多いです。

子どもがいる場合、必ずしも離婚が最善の選択とは限らないこともあると思います。とはいえ、あまりに夫婦関係が悪い場合には、かえって子どもにとってマイナスになることもあるでしょう。判断を迷っている依頼者の方には「お子さんが14歳になるまで離婚を我慢できませんか」とお尋ねすることがあります。家庭裁判所が親権者変更に関する審判をおこなう際、子どもが14歳以上であれば必ず子どもの意思を確認するのですが、この年齢を参考にしています。

男性側からは、「妻が自宅を出ていってしまい離婚を考えている」、「子どもと面会させてもらえない」などの相談があります。男性が女性からDVを受けているケースも珍しくありません。

面会交流は、夫婦の問題と子どもの問題を切り離して考えている場合には問題が起こらないのですが、子どもの取り合いをしているような場合ですととても難しいです。こうしたケースでは、いかに安心して子どもの面会を実現させてあげられるかが大切になってきます。

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第三者に任せることで冷静な判断ができる

離婚案件を手掛ける上で心がけていることを教えてください。

依頼者に寄り添う姿勢は前提にしつつ、依頼者に同調しすぎないということです。代理人は他人であり、他人だからこそ冷静な判断ができるものです。依頼者と同化してしまい、同じように感情的になっては問題を複雑化させるだけです。そうなるとまとまる話もまとまりません。稀にそのような代理人を見かけることもありますが、自戒を込めて同化してはダメだということを肝に銘じています。

離婚について弁護士に相談するメリットはなんでしょうか。

当事者同士では感情のぶつかり合いになってしまうので、第三者に任せて話し合いをした方が、メリットとデメリットを冷静に判断した結論に落とし込むことができます。法的な知識の不足を弁護士が補い、自分が本来とれるべき権利について理解する。紛争が起きていても自分の生活は維持しなければなりませんから、ご自身の心身の健康のためにも、代理人に一括して任せるメリットというのは大きいと思います。

幸せになることを目指しましょう

弁護士を選ぶ上で、どのようなことに気をつけたら良いのでしょうか。

人間と人間ですので相性だと思いますが、自分の気持ちにちゃんと寄り添いながら、きちんとデメリットについても話してくれる人ではないでしょうか。

物事には裏表があります。離婚のメリットだけ言い離婚をそそのかすのではなく、デメリットもきちんと言って冷静に判断するよう言ってもらえる弁護士が良いと思います。

先生の事務所ならではの強みや、他の事務所との違いはどんなところでしょうか。

必ず私が対応するということですね。事務員や若い弁護士に任せる事務所もありますが、私は一人でやっていますので、全て自分が矢面に立っています。FAXも全て自分で送っていますので、私の目が通っていないものは何もありません。

離婚について悩み、弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。

人生にはいろいろあります。結婚生活でつまづいてしまうことなんて、いくらでもあると思います。せっかくの人生ですから、幸せになることを目指しましょう。

どうするのが自分にとって人生が幸せになるのか。これまで私は弁護士として、色々なケースを見てきています。別れたほうがいいケースなのか、もう少し我慢してみるほうが良いのか、一緒に考えましょう。人生相談のような側面もありますし、弁護士への相談だからといって敷居が高いと思う必要は全くありません。

離婚したいという場合、必ずしもすぐに離婚することが得策ではなく、離婚した場合を想定して収入の準備をしておくことなども重要です。ご相談いただければ、離婚した場合、子どもは大丈夫か、子どもとこのエリアで生活したいが家賃はどのくらいか、相手からはどのくらい養育費がもらえそうか、など様々なシミュレーションができます。離婚の前にやらなければいけないこととやっておくべきことの整理ができますので、ぜひお気軽にご相談ください。