離婚法務弁護士 ドットコム

弁護士法人松本・永野法律事務所 久留米事務所

長期化する離婚案件も解決まで伴走、依頼者が重視するポイントを深掘りしアドバイス

福岡県久留米市の弁護士法人松本・永野法律事務所久留米事務所に在籍する花田弘美弁護士(福岡県弁護士会所属)に、離婚案件でよく寄せられる相談や弁護士選びのポイントについて聞きました。手持ち事件の半数以上が離婚案件という花田弁護士。「迷っているのであれば、まずは一度お気軽にご相談ください」と話します。

花田 弘美弁護士
弁護士法人松本・永野法律事務所 久留米事務所
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インタビュー

依頼者は女性が6割、20代からの相談も

どのくらい離婚案件の相談を受けていますか。

手持ち事件の半数以上が、離婚や養育費請求等の案件です。依頼者の男女比は女性6、男性4くらいの割合で、最近は20代の方からのご相談もあります。

離婚についてよくある相談内容を教えてください。

一番多いのは、離婚したいが離婚条件で折り合わないというもので、親権や養育費、財産分与に関するご相談です。そもそも離婚に応じてくれないという相談もあります。離婚を配偶者に切り出したものの話がまとまらないということで弁護士の元に来られる方が多いですね。

財産分与や慰謝料、養育費など何も決めずに離婚してしまったため、後から請求したいと相談に来るケースもあります。

それぞれどのような対応をしていますか。

親権について、裁判所は、子どもの現状の生活環境をあまり変えない方がいいという考え方を持っています。今の監護状況がどうなっているのか、今後依頼者がどうしたいのかをお尋ねして、ケースに応じて助言します。

すでに子どもと離れて別居している場合は、子の引き渡しや監護者指定の審判を申し立てることになります。子どもが大きければ、子どもの意見を聞くことがありますが、子どもが未就学児〜小学校低学年の場合は、家裁調査官が調査し、その結果を踏まえて裁判官が審判という形で判断することになります。

養育費は裁判所の算定表がありますので、それに沿って請求することが多いです。ただ、住宅ローンを支払っている方が養育費を支払う場合など、経済状況が厳しい場合があります。そうした場合は算定表相当額からの減額を裁判所に要望することがあります。請求側ですと、子どもが中高生の場合は学校の受験費用や入学金、塾代などがかさみますので、教育費の一部も負担してもらえるよう交渉することが多いですね。

配偶者が離婚に応じてくれない場合、最終的に裁判で離婚が認められるかどうかを考える必要があります。DVやモラハラは立証が難しいこともあり、警察が介入しているケースであっても、裁判所が離婚原因として認めないことは一定数あります。

日本は訴訟の前に必ず調停をしないといけませんが(調停全置主義)、訴訟に移行した場合に離婚が認められなさそうなケースであれば、調停で時間をかけたり別居期間を長く設けたりします。長期間別居しているという事実があれば、「婚姻関係が破綻している」と裁判所に認めてもらえる可能性が高まるからです。

もちろん交渉もしますが、応じない人は全く応じません。そうした場合には、相手の意思を変えるというよりも、別居期間を確保することで裁判官に離婚を認めてもらう方法を取ります。離婚に必要な別居期間は婚姻期間にもよりますが、それにより離婚調停を起こすタイミングを依頼者と検討します。中には長期戦になることもありますね。

離婚前の事前準備についてもアドバイス

離婚案件を手掛ける上で心がけていることを教えてください。

依頼者の方は、離婚を決めて考えていることがたくさんあると思います。離婚案件は感情的な対立も大きく、ストレスを感じてらっしゃる方も多いです。弁護士としては、まずご自身の思いを全て吐き出してもらい、お話を丁寧に聞くことを大切にしています。その中で、一番重視しているのはどこなのか、慰謝料なのか子どもなのかなど、深掘りしていくようにしています。

離婚について弁護士に相談するメリットを教えてください。

離婚調停までであれば、家庭裁判所で調停委員と共に話し合いをするので、弁護士なしでも対応は可能だと思いますが、時間的な拘束や、配偶者との交渉の負担を考えると弁護士に依頼するメリットは大きいと思います。

また、離婚訴訟に至った場合には、適切に主張・立証活動をしないと望み通りの結果を勝ち取ることも難しいので、そもそも弁護士でないと対応が難しいと思います。

早めに相談するメリットと、相談が遅れることによるデメリットはありますか?

離婚しようと思っているがまだ相手には伝えていないという場合、離婚を有利に進めるためにはどうすればいいのか、親権が欲しいのであれば現在の監護状況はどうなっているのか、相手の財産はどこにあるのかなど、事前に準備しておくべきことのアドバイスができます。

例えば、財産で言うと、別居した後に探ろうと思っても難しいです。離婚調停で財産分与が争点になった場合、相手に財産を隠されてしまうと何も分かりません。生命保険や銀行口座、証券など、同居中にあたりをつけておく必要があります。

また、本人同士や離婚調停で大まかに離婚条件がまとまっている段階で、弁護士を入れて条件を変更する場合、紛争が激化しかねません。具体的な話に進む前に弁護士を入れていただくと、条件の文言チェックもできますし、見落としなどもせずに済みます。養育費などは離婚後もずっと続くものですので、一旦決めてしまうまえに、早めに弁護士に相談した方が良いでしょう。

離婚事件は長期戦、会ってみて相性の良い弁護士を選んで

先生の事務所ならではの強みや、他の事務所との違いはどんなところでしょうか。

久留米市は、福岡市と比較すると女性の弁護士が少ないです。女性の依頼者の中には内容がハラスメントに関わってくることもあり女性の弁護士を希望される方が多くいますので、女性弁護士がいるというのは事務所の一つの強みかもしれません。

また、事務所には複数の弁護士が在籍していますが、常にコミュニケーションをとっていますので、一緒に相談に対応したり事務所全体で対応したりすることもできます。

離婚案件で弁護士はどのように選ぶと良いのでしょうか。

一度会ってみることをお勧めします。やはり人と人ですので相性がありますし、離婚事件は長期戦になることも少なくありません。中には解決までに5年以上かかった方もいます。

依頼者の方も、話を聞いて欲しいと思っているのか、淡々と処理して欲しいと思っているのか、それぞれ弁護士へのご希望があると思います。長く付き合うことになりますし、より自分と合う弁護士の方がストレスはないと思いますので、急いで「近所のあの先生でいいや」と決めるよりかは、何か所か回ってみる方が良いのではないでしょうか。

離婚について悩み、弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。

迷っているのであれば、まずは第三者の意見を聞いた方がいいと思います。一度弁護士に相談されてから、もう一度ご自身で悩んだ方がいいと思うので、ぜひお気軽にご連絡ください。