離婚法務弁護士 ドットコム

あけぼの綜合法律事務所

依頼者との対話を重視し、柔軟で納得感の高い解決を目指す。DVや親権争いの案件にも豊富な実績

東京都立川市曙町で「あけぼの綜合法律事務所」を経営する鳥生尚美弁護士(第二東京弁護士会所属)に、離婚案件を手掛ける上での心構えや事務所の強みなどを聞きました。親権争いやDVなどの難しいケースについても経験豊富な鳥生弁護士。依頼者の伴走者として、前向きに未来への一歩を踏み出すためのサポートを提供しています。

鳥生 尚美弁護士
あけぼの綜合法律事務所
受付時間
  • 平日可

インタビュー

弁護士過疎地域での活動を通じて、早めに相談する大切さを痛感しました

これまでのキャリアについて教えてください。

2006年に弁護士になり、弁護士過疎地域への赴任に向けて東京の大手法律事務所で経験を積みました。そして1年後に、日本司法支援センターの常勤弁護士として、法テラス「奄美法律事務所」の初代所長に就任しました。

弁護士過疎地域というのは、どういった場所なのでしょうか?

弁護士が全くいない、あるいは極めて少ない地域のことです。そういった地域に、独立行政法人日本司法支援センター(通称法テラス)という機関が法律事務所を開設して、地域の方が法的サポートを受けられるようにしています。奄美市は、その弁護士過疎地域の一つでした。

法テラス奄美法律事務所の所長を務めた後、東京に戻り、2010年に当事務所を開設しました。一緒に事務所を開設した藍原義章弁護士も、弁護士過疎地域である和歌山県御坊市で法律事務所の所長を務めていました。

どういったことを事務所の理念にされていますか?

法的サービスを通して人と街を元気にすることです。

そのためにも当事務所では、開設当初から初回相談を無料にして、ホームページから問い合わせができるようにしています。今ではそれほど珍しいことではなくなりましたが、事務所開設当時は、初回相談を無料にしている事務所はほとんどなかったんですよ。

開設当初からそのような対応をしているのは、弁護士過疎地域での経験を通じて、できるだけ早く気軽に相談してもらいたいと痛感したからです。

弁護士への相談が遅れたことでトラブルが大きくなってしまったケースも経験されたのでしょうか?

そうですね。弁護士過疎地域だと、そもそも困り事を弁護士に相談するという発想自体がなかったり、相談したいと思っても近くに弁護士がいない状況だったんです。その結果、問題がかなりこじれた状態でようやく弁護士にたどり着いたというケースも多くありました。

依頼者との対話を重視し、納得できる解決を目指します

どういった理由から、離婚案件に注力されているのでしょうか?

1つ目は、弁護士過疎地域で仕事をする中で、まだまだ社会にはジェンダー格差が根強く残っていて、地方ほどその傾向が強いことを知ったからです。

たとえば、離婚する際には、通常、結婚している間に得た財産を夫婦で半分ずつ分け合います。しかし実際は、結婚中に築いた財産は全て自分のものだと主張する夫がいて、妻が逆らえないというような状況が生じていることが少なくありません。賃金の格差や働きながら子育てをするための制度や手当が不十分ななかで、財産分与や養育費の支払いを受けることは、離婚後の生活基盤の一つとしてとても重要なことですが、「財産を一切渡さない」「養育費を支払わない」など不利な条件を呑まされたり、そもそもそのような話し合い自体ができないまま離婚をして、離婚後に困窮している方々を目の当たりにしてきました。

夫婦間のパワーバランスから、相手に対して言いたいことを言えない方は少なくありません。そのような方の代理人として相手と交渉し、法的に認められた権利を実現するための力になりたいと考えています。

家庭というのは一番小さな単位の社会です。離婚問題の解決を通して、家庭における夫婦間の格差や役割意識を認識してこれらを見直し、離婚がその先の生活に暗い影を落とすようなトラウマになる人を1人でも減らすことが、社会全体におけるジェンダー格差の解消につながると思います。

相談者の男女比はいかがでしょうか?

女性が大半です。自治体の女性向け法律相談や弁護士会のDV相談を担当していることも影響していると思います。もちろん、男性からの相談も受け付けています。

離婚について、どういったご相談が多いでしょうか?

女性の依頼者が多いので、離婚後の経済的な不安に関する相談をよく受けています。また、離婚後の面会交流について、「(親同士が感情的に対立している中で)どうやって実施すべきか、アドバイスがほしい」といった相談も多いです。

離婚案件を手がける上で、どういったことを心がけていますか?

依頼者の話を丁寧に聞き、大事にしたいことの優先順位を理解することです。その上で、最も大事にしたいことを実現するためには必要な手続きは何か、どのように主張を展開すればいいのか、といったことを考えて対応を考えていきます。

相手方に対して、依頼者の要望をストレートにぶつければいいわけではありません。闘うべきところと、ある程度相手の言い分も聞きながら柔軟に対応すべきところを見極めることが重要です。そうすることで無用な対立を防ぎ、早期に解決できる場合も多いです。

離婚においては、徹底的に争って白黒つけることがいい解決とは限りません。特に、お子さんがいる場合は離婚後も面会交流や養育費の支払いなどを通して一定の関係が続きます。激しく争い、憎しみあって別れるような終わり方は避け、当事者が前向きに人生を再スタートできるような解決を目指しています。

ADRも活用して円満な離婚を増やしていきたいです

先生の事務所ならではの強みや、他の事務所との違いを教えてください。

1つは、「話し合いか」「裁判所の手続きか」の2択ではなく、ADRという柔軟な方法も使って解決できる点です。ADRというのは裁判外紛争解決手続のことで、私が共同代表として設立した「一般社団法人オンネリ」は、法務省の認証ADR事業者です。

ADRでは、弁護士などの第三者が当事者の間に入り、離婚するかどうか、親権や財産分与はどうするか、といったことについてアドバイスをしながら話合いを進めます。

離婚調停や裁判など、裁判所を使う手続きは、基本的に平日の昼間しか利用できません。一方ADRは裁判所を使わないため、土日祝日や平日の夜でも対応可能で、当事者の都合に合わせて話合いの日程を設定できます。弊団体では、基本的にオンラインで話し合いをしています。

また、裁判所の手続きは月に1回程度のペースで進みますが、ADRはそのような縛りがありません。早く決着をつけたい場合は月に2回以上のペースで話し合うなど、当事者の意向に応じた柔軟な対応が可能で、裁判所の手続きよりも早期に解決することが期待できます。

ADRでは面会交流や養育費などについても現実的な取り決めができて、円満な離婚をしやすくなります。円満な離婚が増えて離婚のハードルが下がると、結果的にハッピーな夫婦とハッピーなシングルが社会に増えます。そうやって前向きに人生の選択をする大人が増えると、それを見た子どもたちも、自分が進みたい道を自由に選択して良いんだという価値観のもとで育っていけるんじゃないかと思うんです。

もう1つの強みは、様々なケースに対応できる守備範囲の広さです。親権争いのように当事者の感情的対立が激しいケースや、DV案件のように、依頼者を守るために専門的な知識や経験、適切な対応が必要になるケースにも、豊富な実績があります。どのようなご事情を抱えている方も、諦めず、ぜひ一度当事務所にご相談ください。

初回相談30分無料。自分を幸せにするため、お気軽にご相談ください

初回の法律相談の流れを教えていただけますか?

まずは電話かホームページのお問い合わせフォームから相談予約をお願いします。対面の相談はもちろん、オンライン相談と電話相談にも対応しています。業務時間は平日10時から17時ですが、夜間や土日祝も応相談です。相談料は、平日の日中であれば30分無料で、それ以外の時間帯・曜日は30分以内であれば3000円(税込)となります。

最後に、離婚について悩み、弁護士への相談を検討している方に向けてメッセージをお願いします。

離婚は、自分を幸せにするための人生の選択だと思っています。今悩んでいる方の中には、「子どものために私が我慢すれば良い」と考える方もいるかもしれません。お子さんを守ることはもちろん大切ですが、同じくらい、自分が幸せに、安心・安全に、笑顔で生活することも大事にしてほしいです。それが、そばにいるお子さんの幸せにもつながると思います。

「離婚すべきかどうか迷っている」「離婚したいが、自分1人で相手とやりとりするのは心細い」など、離婚に関して悩みを抱えている方は、お気軽にご相談ください。当事務所があなたの味方になり、幸せになれる方法を一緒に考えます。